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TPPに反対する弁護士ネット拡大勉強会

8月28日、東京の弁護士会館にて、TPPに反対する弁護士ネットワークの拡大勉強会を開催しました。
岩月弁護士、杉島弁護士からそれぞれ報告があり、その後質疑応答の時間を多く持ちました。

全国から多数の弁護士に参加戴き、かなり突っ込んだ質問も多く、大変熱心な勉強会になりました。

国際経済法についての知見が問われるので、なかなかとっつきにくい部分も多いのですが、岩月弁護士、杉島弁護士のレジュメはかなり詳細で、大変勉強になったという感想が多かったです。

とにかく、弁護士会の中で、TPPに関する知見を深め、広げることが必要だというという観点から今回の勉強会を設けたため、今回は弁護士限定とさせて戴きました。

大学の教員の方や市民の方からの参加希望も多数寄せられたのですが、お断りさせて戴いたこと、お詫びいたします。

TPPに反対する弁護士ネットワーク立ち上げ

7月29日、午前中に、TPP交渉からの撤退を求める要望書を首相宛に執行しました。賛同者は318名になりました。わずか10日程度で、途中に選挙もあったことを考えれば、まずまずですが、まだまだ、でもありますので、今後も継続的に賛同者を募っていく予定です。

29日、午後1時に、霞ヶ関の弁護士会館にて、「TPPに反対する弁護士ネットワーク」立ち上げの記者会見を行いました。会見には、ネットワークの呼びかけ人として、宇都宮健児弁護士(前日弁連会長)、神山美智子弁護士、和田聖仁弁護士(以上、東京弁護士会)、中野和子弁護士、瀬川宏貴弁護士(以上第2東京弁護士会)、伊澤正之弁護士(栃木県弁護士会)、岩月浩二弁護士、川口創弁護士(以上愛知県)が参加し、さらに東京の大山勇一弁護士、名古屋の倉知弁護士らも参加してくれました。
TPP kaiken



記者は、朝日新聞や読売新聞、東京新聞、北海道新聞、日本農業新聞、週刊金曜日などの記者が参加され、記者だけでなく編集委員の方も参加いただいたところもいくつかありました。

私達からは、TPPの問題が農業の問題に矮小化されているが、事実上非関税障壁の改廃を迫られるということで、国民生活のあらゆる領域に関わる問題であること、特にISD条項については、日本の主権に関わる問題であり、司法権を日本の裁判所に属するとした憲法76条1項に反する、という主張をしました。

記者の皆さんには、TPPの問題を、大きくしっかり捉えていただくように、丁寧に説明し、記者からも積極的な質問がなされ、充実した記者会見となりました。

今後も、意識的に記者懇談会を行っていくことも提案いたしました。

今後のネットワークの体制としては、共同代表に宇都宮弁護士、岩月弁護士、伊澤弁護士に。事務局長に中野弁護士、事務局次長に和田弁護士になっていただきました。

今後は、
1)農業団体や医療団体、消費者団体や地域の建設業などあらゆる分野の団体などと連携し、法律家のネットワークとして、TPP反対の声を集約する結節点となっていく、
2)TPPの問題について、学者や海外の法律家、NGOなどと連携をしながら、TPPの問題についての理解を深め、農業の問題だけでなく、大きくTPP全体の問題点を国民に提示する情報発信をしていく
3)米韓FTAですでにISD条項の問題が顕在化しつつある韓国の法律家と連携しながら、TPPの法的な問題点を分析してゆく、
4)政府自民党内にも多数いるTPP反対派の議員とも連携し、TPP反対の声を顕在化させていく。積極的にロビイングも行っていく。各地の弁護士が、地元選出の議員に積極的にアプローチをしていく。
5)足下の弁護士会の中でもまだTPPの問題についての理解が不十分であることを自覚し、各単位会内でも勉強会を行いっていく。
6)市民の中にTPPの問題意識を広げるために、市民向けの勉強会の講師を担い、また、記者との懇談会を積極的に行っていく。

というようなことを当面の方針として活動をしていくことになりました。

TPP交渉は年内妥結、と言われているので(実際は難しいと言われていますが)、こちらも年内が勝負、と腹をくくり、ネットワークとして出来ることを全力で取り組んでいきたいと思っています。

7月29日午後1時・TPPに反対する弁護士ネットワーク設立記者会見

「TPPに反対する弁護士ネットワーク」の設立記者会見を、7月29日(月)午後1時より、東京弁護士会館10階、1002号室にて、開催いたします。
会見には、呼びかけ人の一人である宇都宮健児弁護士(前日弁連会長)や、中野剛志氏が中心につくられた「TPP 黒い条約」の共著者の岩月浩二弁護士などが出席します。

政府への要望書を改めて確認するとともに、ネットワーク設立の趣旨や、弁護士がTPPの何が問題か(決して農業や医療だけの問題ではない)と考えているかをご説明し、なぜ、弁護士が立ち上がらざるを得なかったのか、ネットワークとして、今後どうしていこうと考えているか、などを会見にてご報告し、改めて政府に対し、TPP交渉参加からの撤退を強く求めます。

選挙後、TPP交渉初参加し、その状況も踏まえて、直後の29日(月)に、弁護士ネットワーク設立会見、という流れで間を開けず、会見を、と考えました。

よろしくお願いいたします。

TPP交渉参加からの撤退を求める弁護士の要望書

2013(平成25)年7月29日

内閣総理大臣 安倍晋三 殿

TPP交渉参加からの撤退を求める弁護士の要望書

TPPに反対する弁護士ネットワーク一同

第1 徹底した情報の公開を求める
 TPP交渉は21分野にわたって行われている。食の安全や環境・労働を含む国民の生活に大きな影響を及ぼす広汎な分野が交渉の対象となっており、農産品にかけられる関税の問題はそのごく一部に過ぎない。
 しかもTPPでは、自由化の対象とされた分野では、全加盟国の同意をもって例外と認められない限り、統一的な規制に服する、いわゆるネガティブリスト方式が採用されていることから、広汎な制度がTPPによって改廃を求められることになる。
 消費者団体や医療分野から反対の声が上がっていることに示されるように、TPPは、国民の生命・健康・財産を保護するために行う国家の規制等についても幅広く改廃を迫るものとなる危険がある。
 国民生活に重大な影響及ぼす事項については、国民的議論を尽くし、国民の理解と同意を得て進めることは民主主義国家のあり方として当然である。
 よって、政府に対して、TPP交渉に関して取得し得た全ての情報を国民に公開するように求める。
第2 ISD条項を前提とするTPP交渉からの即時撤退を求める
1 ISD(投資家対国家紛争解決)条項の概要
 ISD条項は、投資協定に反する投資受入国政府の措置によって、損害を被った外国投資家に対して、国際仲裁に付託する権利を認め、投資受入国政府が仲裁判断に服することを事前に包括的に同意する条項である。この場合の「政府」には中央政府だけでなく、自治体や政府投資機関も含まれ、「措置」には行政府の行為だけでなく、法律や制度、慣行等幅広いものが含まれる。
 二国間の投資協定に伴うISD条項は、古く1960年代から存在する。途上国の司法制度の不備を理由として先進国企業の投資を保護することを目的として国際的な仲裁制度を利用しようとしたものである。
 1994年に発効したNAFTA(北米自由貿易協定)にISD条項が存在したことから、先進国間においてISD提訴が活発になされるようになり、ISD条項に基づく提訴件数が急激に増加した。環境規制や犯罪規制等にまでISD条項が及ぶことが強い衝撃をもって受け止められた。
 2011年には判明している限り、過去最多の46件のISD提訴がなされ、累計件数は450件に及んでいる。
2 日本国憲法76条1項との関係
 日本国憲法76条1項は、「すべて司法権は、最高裁判所及び法律の定めるところにより設置する下級裁判所に属する」と規定する。
 他方、ISD条項は、外国投資家に対して、投資受入国政府との間の具体的な法的紛争を国際仲裁に付託する権利を認める。このような紛争が我が国裁判所の管轄に属することは明らかであるから、ISD条項は、同項の例外をなすことになる。
 国際仲裁に付託することを認める実体規定(ルール)は僅か数箇条程度に過ぎず、なかんずく「間接収用」や「公正・衡平待遇義務」はその概念が極めて不明確である。このため広汎な政府措置に対して、投資協定に違反するとして、国際仲裁に付託することが可能である。米韓FTAの締結に当たって、ISD条項の影響を検討した韓国法務省は、あらゆる政府の措置が提訴の対象となり得ると結論している。
 2011年12月には、韓国の裁判官167名が米韓FTAのISD条項が司法主権を侵害する可能性があるとして、韓国最高裁に対して、米韓FTAについて検討するタスクフォースチームを設置することを求める建議を行い、韓国最高裁もこれに応じている。
 政府は、TPP参加問題が浮上するまで、国連自由権規約の選択議定書が定める個人通報制度には「司法の独立」を規定する憲法76条3項との関係で問題があるとする見解を挙げて、選択議定書の締結を見送ってきた経緯がある。個人通報制度よりいっそう包括的で強力な例外を認めるISD条項には、憲法76条1項の規定との関係上、問題が生じることは、従前の政府の立場でも明らかである。
 よって、ISD条項は憲法76条1項に違反する。
3 政策決定の阻害
 前記した韓国法務省の検討によれば、ISD条項によって「巨大資本を保有する多国籍企業の場合、制度的・慣行的障害を除去し、特定政府を手なずけるために(taming effect)勝訴の可能性が低い場合にも、仲裁を起こす傾向がある」と分析され、国家の政策判断に萎縮効果を及ぼすことが指摘されている。
 2011年には、ドイツ政府に対して、スウェーデンの電力会社が脱原発政策によって38億ドルの損害を被ったとして提訴する等、国家の中核的な政策決定にまで、ISD提訴が及ぶようになっている。また、韓国は、低炭素車支援制度の実施を予定していたが、米国自動車産業界から米韓FTAに反するとする意見を受けて、同制度の実施を見合わせる結果となっている。
 一国の基本的な政策決定や立法まで、ISD提訴の対象となり、政策決定を阻害しているのである。
 日本国憲法41条は、「国会は、国権の最高機関であって、国の唯一の立法機関である」と定める。ISD条項は、国会の立法裁量すら、投資家国際仲裁のもたらす萎縮効果によって、幅広くこれを阻害するものであり、国民主権原理の端的な表れである同項に違反する疑いがある。
4 結論
 多国間の投資条約の中にISD条項を設けようとした例には、WTOドーハラウンドやOECD加盟国の間で交渉された多国間投資協定(MAI)の例があるが、いずれも主権侵害や環境規制を行う国家主権の侵害が指摘されて失敗に終わっている。TPPについてもISD条項の入った草案が作成されていることがリークによって明らかになっているが、オーストラリア政府は、ISD条項の導入に強く反対している。
 このような実情を踏まえれば、司法制度が整備された先進国との間、なかんずく訴訟大国と呼ばれるアメリカとの間でのISD条項が、日本国の主権を侵害するとする意見が多数、提起されていることには理由がある。
 国家主権の法的形態が憲法である。主権が侵害されることは国内法的には国家の憲法に違反する事態が生じることを意味する。TPPにおけるISD条項は、日本国憲法76条1項に反するとともに、41条に反する疑いが強い。
 ISD条項は、日本国憲法の根本的改変に等しい事態を招く。
 よって、日本国政府は、ISD条項を前提とするTPP交渉への参加を即時撤回することを強く求める。 
以上

弁護士各位:政府への要請書への賛同のお願い

TPPに反対する弁護士ネットワーク
政府への要請書への賛同のお願い



安倍首相は今年の3月に環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉への参加を表明し、日本政府は7月23日から(TPP)交渉に初参加します。
 TPPへの参加は農業と食糧だけの問題ではなく、環境法制、消費者保護、労働法制などに多大な影響を及ぼすと同時に、ISD条項などによって日本の司法主権が侵害されかねないと指摘されています。
 TPPの問題はまさに、司法の一翼を担う法律家が取り組むべき課題であり、人権を守ることを使命とする弁護士の使命でもあります。
 そこで、この度、TPPの危険性を分析して広く市民に訴え、政府にTPP交渉からの脱退を求める運動を作っていくために「TPPに反対する弁護士ネットワーク」を立ち上げることとしました。
 ネットワーク立ち上げと同時に、政府に対してTPP交渉からの脱退を求める要望書を提出することとし、今回、要望書への賛同者を広く募ることと致しました。
 趣旨をおくみいただき、FAX(052-211-2237)またはメール(tpplawnet@gmail.com)にて、要望書に対する賛同者となることを承諾する旨の回答をお寄せ下さい。
 ネットワークとしてはHPを立ち上げ、継続的にTPPの問題を法的に分析し、情報発信をしていく予定です。  
 
TPPに反対する弁護士ネットワーク 呼びかけ人 
 宇都宮健児、神山美智子、和田聖仁(以上東弁)、中野和子、瀬川宏貴(以上二弁)、佐藤博文(札幌)、野呂圭(仙台)、伊澤正之(栃木県)、茆原正道、茆原洋子(以上横浜)、岩月浩二、荻原典子、川口創(以上愛知県)、杉島幸生(大阪)           
FAX送信先
052-211-2237

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
★要望書に賛同します。

■お名前(           )弁護士会(         ) 期 (    )
 
■賛同者としての氏名の公表   公表していい   公表を控える

■電話番号 (  )FAX番号(   )

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反TPP弁護士ネット

Author:反TPP弁護士ネット
TPPに反対する弁護士ネットワークです。問い合わせは、ネットワーク事務局の弁護士中野和子(シンフォニア法律事務所)まで。 電話03-3230-7435. FAX03-3230-7436. ★カンパはこちらまでお願いします【三菱東京UFJ銀行 赤坂見附支店 普通口座 0192656
口座名義人 TPPに反対する弁護士ネットワーク 事務局長 中野和子】
 

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